整理収納アドバイザーのお片付けレシピ:失敗しない!「収納家具」を選ぶポイント

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収納家具は、モノを使いやすく取り出しやすくさせるだけでなく、実は買いすぎや持ちすぎ防止にも繋がる便利なアイテムです。世の中には沢山の収納家具がありますが、どのようなものを選んだらよいのか?いまいち分からないという人も少なくありません。今回は失敗しない収納家具を選ぶポイントをご紹介します。

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岩佐弥生

◆整理収納アドバイザー1級取得
◆2級講座認定講師
◆企業内整理収納マネージャー認定講師

元々お片づけが苦手で、すぐ散らかってしまう・・と困っていた時に「整理収納アドバイザー」の資格を知り,取得。しゃべりの仕事で培った、分かりやすく、聞きやすいセミナーが好評で企業・個人向けの整理収納セミナー講師として活動しています。また、TV、ラジオ、情報誌、WEB等でも活躍。 最近はキッチンに特化した整理収納監修、ファーストフードチェーンでの収納提案&収納用品のデザイン制作、収納用ラベルもプロデュースしています。

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■あなたは「見せる収納派?隠す収納派?」

収納には“見せる収納”と“隠す収納”があります。
見せる収納とは、棚やシェルフ等にモノを置き収納したモノを見せます。モノを使う際に“ワンアクション”ですぐに取り出せるという特長がありますが、ホコリがかぶりやすく掃除が少し面倒という特徴もあります。 また収納を見せる場合は、色や素材等を合わせないと雑然とした印象を与えるため収納レベルは高めです。
一方、“隠す収納”とは、収納家具等にモノを収め表には出さない収納のことをいいます。掃除が苦手、見た目をスッキリさせたい、完璧な収納は目指さない方や、ストック品や掃除用品、衣類、学習関係等といった生活感の出てしまうモノは収納家具に隠して収納するのがおすすめです。

■「どこで・何を収納するか?」を決める

モノには必ず使う場所があります。「どの部屋で、何を収納したいか?」を考えましょう。
例えば、リビングに収納家具を置きたい場合、日頃リビングで使っているモノ・収納したいモノを紙に書きだしていきます。頭の中だけで考えるよりも“紙に書いてリスト化”することで、各部屋で普段どのようなモノを使っているかが客観的に見えてきます。
リスト化したものを見ながら収納家具に収めたいモノにチェックを入れていきます。そのモノの量から収納家具の欲しいサイズや数が見えてくるというわけです。 尚、収納家具には1年以上全く使っていないモノやいつか使うかもしれないと思うモノは収納しないように注意しましょう。使いづらい収納空間になってしまいます。
 

■「短い動線」を考えた収納を

動線とは、「家の中を自然に人が動く時に通ると思われる経路のこと」を指します。
家の中が散らかってしまう原因の一つに“無駄な動線”があげられます。通常モノを使ったら元にあったところに戻すわけですが、モノを戻す距離が遠くなればなるほど人は元に戻すのが面倒になりその辺にポンッと置いてしまうのです。
モノはいかに戻しやすいか、そして動線上に収納スペースを設けることで格段と暮らしは快適になります。収納家具も動線を意識した場所に設置することでよりモノが使いやすくなるというわけです。
また、購入したはいいけど置き場所がない・・・とならぬよう、同時に各部屋のどこに配置するかもしっかり決めておきましょう。

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■場所に合った「カラー・サイズ」があるか?

同じシリーズで様々なカラーやサイズがあるというのは、プロが選ぶ収納用品購入ポイントの一つです。我が家ではスーパーチェストを愛用していますが、白を基調にしたモダンインテリアなので、グロッシィブラウンとパールホワイトを組み合わせて使っています。
お部屋や場所に合ったカラーが選べれば、収納家具はインテリアの一部にもなってくれます。様々なカラーがあるスーパーチェストは、お部屋のインテリアに合わせられるインテリア性の高い収納家具です。

また、サイズが色々あるかも重要です。例えば押入れ内に入れたい場合、奥行きに無駄なスペースが生まれてしまうとその隙間にモノを詰め込むようになってしまいます。これではせっかく購入した収納家具も使いづらくなってしまうので、押入れに上手に収まるサイズの収納家具を選ぶようにしましょう。「奥行きのあるモノ/ないモノ、幅があるモノ/ないモノ」と、サイズが様々あればお宅の収納スペースに合う収納家具を選ぶことができます。同じシリーズで揃えれば見た目の統一性も生まれますし、収納面でも失敗を防ぐことができるというわけです。

■「A4サイズ」のモノが収まるか

世の中には、書類や雑誌等A4サイズのモノは案外多いです。A4サイズのモノが収納できるかどうかも収納家具を賢く選ぶポイントになります。Aサイズのモノが収まれば、収納するモノを選ぶということも少なくなります。我が家では、スーパーチェストの引き出しが一段のものにA4サイズのモノを収納しています。
 

■「長く愛用」できるか?

これは自身の経験上の話ですが、購入した収納家具がすぐに変形してしまい扉が開けづらくなって勿体ないことをしてしまったことがありました。この時学んだのは“安物買いの銭失い”でした。収納家具は、「長く使えそうか?」を考えることも選ぶうえで失敗しないポイントです。末永く使うためには、“しっかりとした作り”であることは大前提です。そして“シンプルデザイン”であることも飽きがこないので長く愛用できるポイントです。

 

■「アイポイントの高さ」を意識する

アイポイントとは、“目の位置”です。引き出し収納の場合は、アイポイントよりも上に収納家具を置いてしまうと引き出した際に中のモノを見下ろすことができません。引き出し式の収納家具を選ぶ場合は、このアイポイントよりも下に置くようにし開けた時に俯瞰(見下ろす)できるようにするのが鉄則です。

~アイポイントの高さの導き出し方~
身長×0.9=アイポイント

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■「天面」も活用する!

天面にもモノは置くかと思います。安価な収納家具の中には、天面にモノを置いたら荷重ですぐ変形してしまうものも少なくありません。天面にモノを置いても問題のない丈夫な作りの収納家具を選びましょう。我が家ではスーパーチェストの上に、ティッシュや観葉植物、置物等を置いてインテリアっぽくして活用しています。もちろん、携帯やリモコン、目覚まし時計等日常使いのモノを置いておいても便利です。

 

いかがでしょうか?収納家具選び、これからの衣替え、お引越し、お片づけの際の参考になさってくださいね。

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