ストーリー

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タッパーウェアの誕生

プラスチック製密封容器の代名詞として「タッパー」・「タッパーウェア」として親しまれているこの言葉は登録商標で、そのネーミングは容器の開発者であるアメリカ人、アール・S・タッパーの名前に由来しています。彼は第二次世界大戦中に勤務していた化学製品会社でポリエチレン・スラグに出会います。当時はまだ何の役にも立たないと思われていたポリエチレン・スラグの精錬に取り組んだタッパーは、Poly-Tと呼ばれる、軽くて半透明で無臭、柔軟性、耐水性にすぐれ、高温にも低温にも強いポリエチレンを開発しました。
タッパーの真の画期的発明は、エアタイトシール(密封するフタ)付きのボールです。フタを本体よりわずかに小さく作ることで密封を可能にしています。逆さにしても中のものがもれない。冷蔵庫の乾燥から食品を守る。しかも軽くて丈夫。1946年、最初に販売されたタッパーウェア、「ベルタンブラー」と「ワンダリアボール」は大きな反響をもって迎えられました。タッパーはこの発明で特許を取得。タッパーウェア社の基盤がつくられ、世界の台所革命が始まったのです。

 

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ユニークな販売方法の確立

タッパーウェアはあまりに画期的であるがゆえに、その魅力をどう伝えるかという問題に直面しました。他の製品とは比べものにならない密封性やその密封性を活かした使い方、正しい扱い方を正確に消費者に伝える販売方法としてタッパーが着目したのがホームパーティー方式です。すでにこの方法で成功していた販売員ブロウニー・ワイズは、タッパーウェアがこの販売方法に最適な製品であるとタッパーに提案。1951年タッパーは販売方式をホームパーティー方式のみにすることを決意し、これと同時にデパートや小売店の店頭からタッパーウェアは姿を消しましたタッパーウェアのホームパーティーは、単なる製品説明会を超えた、楽しく有意義なものでした。水を入れて投げたボールで密封性を瞬時に証明したり、実際に冷蔵庫を使って収納方法を提案したり、タッパーウェアを使った料理を作って利用法を伝えたりと、暮らしを豊かにするアイデアにあふれていました。
このユニークな販売方法は、女性が家庭と両立できる職業を持つチャンスを提供しました。こうして画期的な発明と販売方法の両輪を得たタッパーウェアは、またたく間に世界へと広まっていったのです。

 

タッパーウェア日本上陸

1960年代に入るとタッパーウェアはカナダとヨーロッパを皮切りに世界進出を広げていました。そのなかでも人口1億人の日本は魅力的な市場として映り、1963年4月27日、日本タッパーウェア株式会社が設立されました。当初は30代のダート社長とまだ20代の3人の社員が事業立ち上げに猛進しました。
東京オリンピックを翌年に控え活気に満ちた日本で、タッパーウェアの製品のすばらしさとユニークな販売方法は、自立に目覚めかけていた日本人女性、とくに主婦の心をとらえ、日本全国に急速に浸透しました。 

 

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日本の食生活との融合

日本にタッパーウェアが定着した背景には食生活の変化もありました。アメリカナイズされた生活様式が広がり、積極的に西洋料理が取り入れられるようになって電気冷蔵庫が普及。それに伴い冷蔵庫内の保存容器の潜在需要が高まりつつありました。電気冷蔵庫の普及に伴い、保存容器の潜在需要も高まりました。
さらに日本の風土がタッパーウェアをまさに必要としていたこともあります。湿度の高い日本でお茶や海苔、乾物類をタッパーウェアに保存すると、驚くほど新鮮に、乾燥したまま保つことができるのです。もうひとつ、味噌、梅干し、白菜漬けといった伝統食品が、タッパーウェアを使えば重石不要、保存するにも清潔で保てるうえ、臭いがしないとよいことづくめ。
タッパーウェアはアメリカ生まれですが、風土や環境を超えて愛される普遍性を持っているのです。

 
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時代に合わせたイノベーション

タッパーウェアは最初から完成されていました。初期の製品のひとつであるボールは、多少デザインは変わりましたが、今日でもタッパーウェアの基本的アイテムです。また密封性を基本に様々な新しいアイデアを盛り込んだ新製品も次々に登場していきました。
1970代には”ひと押しで閉まるクイックシール”を開発。日本オリジナル製品「クイーンデコレーター」は海苔入れとして反響を呼びました。
1980年代にはキッチンスペースを活かすシステム収納のMMシリーズが登場し、ベストセラーとなりました。衣類収納用の大型製品「スーパーケース」が登場し、衣食住空間のトータルコーディネートが可能になりました。 

 

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暮らしを変えるタッパーウェア

電子レンジの普及率上昇にあわせて、電子レンジ専用容器「タッパーウェーブ2000」シリーズや、冷凍室のシステム収納を可能にする「フリーザーメイト」など、時代の変化にいち早く対応したプラスチック容器を開発してきたタッパーウェア。1991年に初めて7層構造のステンレス製鍋「レインボークッカー」の販売を開始しました。
以降、プラスチック製品における品質へのこだわりを活かして、「バーミックス」「パーフェクトキッチン・圧力鍋」「オールステンレス包丁」「精米機」「IH調理器」など、高品質で機能性に優れた製品がタッパーウェア・ブランドに加わりました。
プラスチック製のタッパーウェアとこれら機能性溢れた道具を使いこなすことによって、私たちの暮らしを豊かに快適に変えていくことがタッパーウェアの願いです。
 
 
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21世紀の豊かで美しい暮らしを創るタッパーウェア

2007年には販売方法の一層の充実を図り、タッパーウェアを見て、触れて、買えるイベント“テイスティング タッパーウェア”を開始、翌年2008年10月にはオンラインショップを開設。

2018年1月には49年の歴史を持ち、自然、清潔、健康と、幸福をテーマに、人と自然の共生を目指すブランドNaturCare(ネイチャーケア)と統合しました。
ほかにも、気軽に寄って、見て、触れられる、ショールーム形式の「タッパーウェア スタジオ」や、タッパーウェア製品を使って楽しくクッキングを覚えられる「タッパーウェア料理教室」も開催しています。

今後もタッパーウェアは変化に柔軟に対応しながら、新しい機能性に溢れた製品、洗練された美しい製品を充実させ、より豊かで美しい暮らしをご提供して参ります。

 

タッパー、タッパーウェア、Tupper・Tupperwareは、タッパーウェアの登録商標です。
(商標登録715489号、同673188号、同594236号、同4343584号等)

 

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